(ブルームバーグ):グリア米通商代表部(USTR)代表は、トランプ大統領が10月末に予定しているアジア歴訪で、東南アジア諸国と新たな通商合意に署名する見込みだと述べた。具体的な相手国は示さなかった。
グリア氏は9月30日の米FOXビジネスとのインタビューで、「大統領は10月末にアジアを歴訪する予定で、その際に幾つかの合意に署名できるとわれわれは予想している」と語った。
トランプ氏は欧州連合(EU)、日本、韓国とまず枠組み合意をまとめ、その後に詳細を詰めるやり方を取ってきた。グリア氏の発言がこうした既存の合意を指すのか、それとも新たな協定を意味するのかは明らかではない。グリア氏は、大統領が発表すると見込まれる合意の一部について、米国は既に概要を公表済みだと説明した。
グリア氏は最近訪れたマレーシアで東南アジア諸国の高官と会談したが、いずれの国も市場開放で米国との正式合意を目指しているとも述べた。
トランプ氏は10月31日-11月1日に韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて中国の習近平国家主席と会談するとしている。10月26-28日にはマレーシアで東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が開かれる。マレーシアのアンワル首相は7月、トランプ氏が同会議への招待を受け入れたと明らかにしていた。
マレーシアのザフルル投資貿易産業相は先週、同国はASEAN首脳会議前の対米関税交渉妥結を目指していると述べた。米国はセクター別関税とは別にマレーシアからの輸入品に19%の一律関税を課している。
多くの国が現在も、米国との最終合意に向け関税引き下げや貿易条件緩和を求め交渉を続けている。韓国も3500億ドル(約51兆8000億円)規模の対米投資を巡り協議しているほか、自動車関税の15%への引き下げ確定に向け早期決着を求めている。
原題:Trump Trade Chief Expects US to Ink More Deals During Asia Trip(抜粋)
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