(ブルームバーグ):26日の債券相場はもみ合い。朝方発表された東京都区部の消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことを受けて買いが先行した。ただ、日本銀行の利上げ観測は根強く、上昇幅を縮小している。
全国の先行指標となる9月の東京都区部CPIは生鮮食品を除くコア、生鮮食品とエネルギーを除くコアコアともに2.5%上昇と、いずれも市場予想(それぞれ2.8%上昇、2.9%上昇)を下回った。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤原和也債券ストラテジストは、都区部CPIを受けて先物が反応したが、「下振れは東京都の保育料無償化の影響で、全国レベルの話ではないため金融政策には影響ないだろう」と語る。
スワップ市場が織り込む10月の利上げ確率はCPI発表後も55%程度で変わらない。
東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、財政拡張懸念も一服しており、特に超長期債の地合いは悪くないと語る。早期利上げが意識される中、短いゾーンは上値が重く、利回り曲線はフラット(平たん)化を見込む。
佐野氏は10月の利上げは五分五分とした上で、関税政策の影響を見極められないタイミングで利上げに踏み切れば、市場は先々の利上げを十分織り込んでいないため金利が大きく上昇するリスクがあるとみている。

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