26日の東京外国為替市場の円相場は一時約2カ月ぶり安値を更新し、1ドル=150円に迫った。米国で相次ぐ堅調な経済統計を受けて長期金利が上昇し、ドル高が進んだ流れが継続。東京都区部消費者物価指数(CPI)が予想比下振れたことも円売りにつながった。

三井住友銀行の鈴木浩史チーフ・為替ストラテジストは「ドル高の流れがきており、何か追加の材料が出れば150円を抜けてくるだろう」と指摘。また、自民党総裁選で一部の調査では高市早苗前経済安全保障担当相の支持が盛り返しており、同氏の積極財政への警戒から「円は弱含みの時間帯になっている」と述べた。

25日の米10年国債利回りは前日比2ベーシスポイント高い4.17%程度で引けた。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.5%上昇。スワップ市場は年内1.5回程度の米利下げを織り込んでいる。1週間前は1.8回程度だった。

SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は、東京CPIはインフレは続く内容とみられるものの、ヘッドライン的に弱い印象で円安要因になったと指摘する。その上で、米国では堅調な経済指標が続いており、日本銀行が利上げに向けてかなり強いメッセージを出さないと「ドル・円の150円突破は時間の問題だろう」と述べた。

 

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