国連総会のハイレベル会合に出席するためニューヨークを訪れているイラン人は、米政府の許可を得ないコストコでの買い物、もしくは高級品の購入を禁じられている。連邦官報のウェブサイトに掲載された23日付とされている文書で明らかになった。

これによれば、国連イベントに出席する予定のイラン人とその同行者は、コストコ・ホールセールやウォルマート傘下のサムズ・クラブといった会員制小売店でのショッピング、もしくは高級品購入の際に米政府の許可を取得することを米国務省が義務付けた。

米政府は長年、イラン人に米国内での行動を制限してきた。ニューヨークにいる間はコロンバスサークルから半径25マイル(約40キロメートル)内を出てはならないというルールが、以前からあるが、このルールはキューバやベネズエラなど他の制裁対象国にも適用されている。買い物に関する規制は今回新たに設定されたもので、イラン人だけに適用される。

トランプ政権は今年の国連総会を前に政治的な目的で影響力を行使してきた。パレスチナ自治政府のアッバス議長が演説する予定だったが、米国はビザの発給を拒否した。国連総会ではこれを受けて、議長がオンラインで演説できるよう認める決議が採択された。

イランはこのほかにもさまざまな制裁に直面している。2015年の合意によって一時停止されていた国連制裁は、今月末までに再開される予定だ。国際原子力機関(IAEA)や核不拡散交渉への非協力的な姿勢を理由に、英仏独はイランに対する制裁再発動(スナップバック)条項を発動した。

原題:US Bans Iranian Diplomats at UN from Costco, Luxury Shopping(抜粋)

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