マイクロソフトやOpenAIなどの米国企業は、英国における技術インフラに数百億ドル投資する計画を明らかにした。今週のトランプ米大統領の訪英に合わせた合意の一環となる。

英科学・革新・技術省の16日の発表によれば、米テクノロジー大手は人工知能(AI)システムや量子コンピューティングの取り組みなどのプロジェクトに310億ポンド(約423億ドル、約6兆2000億円)超を投じる。

エヌビディアのジェンスン・フアンCEO

トランプ氏の訪英には、AI半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)や、対話型AIのChatGPTを展開するOpenAIのサム・アルトマンCEOらシリコンバレー関係者も同行。OpenAIは、英国でAIインフラプロジェクト「スターゲート」を展開しようとしている。

今回の発表は、米国との関係強化や技術成長の促進に向けたスターマー英首相の取り組みを後押しするものだ。

スターマー氏は、データセンターを巡る計画の承認を迅速化し、英国での電力網へのアクセスを容易にする方針を示している。英国は欧州で有数の電力コストが高い国の一つ。

英政府はまた、データセンター施設「AIグロース・ゾーン」の開設も発表した。

英科学省のナラヤン政務次官は記者会見で「両国は今、手を組もうとしている」と述べ、「その核心は、両国の特別な関係の歴史のみならず未来にも焦点を当てていることだ」と話した。

OpenAIは、トランプ氏が1月に発表した5000億ドル規模のスターゲートプロジェクトの中心的な存在だ。同社はスターゲートの取り組みを他国にも展開する方針を示している。英国での事業では、OpenAIとパートナー企業が、エヌビディアの最先端の半導体「ブラックウェル」を最大で約6万導入する計画だ。

ナラヤン氏はこのプロジェクトを巡り、企業の投資額についてコメントを控えた。

原題:Microsoft, OpenAI Herald Trump’s UK Visit With Pledges (2)(抜粋)

--取材協力:Brody Ford、Matt Day.

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