16日、土地取引の目安となる全国の基準地価が公表され、バブル崩壊後の1991年以来の上昇率だったことがわかりました。東京圏でもっとも伸び率が高かったのは千葉県流山市。大幅に上昇したそのワケは「子育て」にありました。
地価上昇率トップ3 北海道独占
外国人
「アイ ラブ ジャパン」
16日も、多くの外国人で賑わっていた東京・浅草。インバウンド需要を背景に、去年に比べ土地の価格が27.4%上昇。東京圏で最も地価が上昇した「商業地」となりました。

16日に国土交通省が発表した全国の基準地価。「住宅地」「商業地」ともに上昇率のトップ3は北海道でした。

上昇率31%超えなど、「商業地」のトップ3を独占したのは“半導体バブル”に沸く千歳市。次世代半導体の量産を目指す「ラピダス」の工場建設に伴い、住人の増加が見込まれています。

また、富良野市・北の峰町は、リゾート開発が進んだことにより、27.1%の上昇に。全国の「住宅地」の中で1位となりました。
東京圏で上昇率1位 千葉・流山市の地価上昇
一方、東京やその近郊で、住宅地の地価の上昇率が大きかったのが…
記者
「地価の上昇率が“東京圏で1位”となったのが、千葉県流山市です」

特に初石駅付近では、去年より、1平米あたり2万6000円上がり、17万1000円に。上昇率は17.9%となりました。
東京圏1位の上昇率となった場所を訪れると、そこは住宅街にある一軒家でした。住んでいたのは、この土地に51年前から住む大林清文さん(80)。

大林清文さん
「一番になった感覚は無い。そんなに急激に上がるとは思わなかった。前は芋畑だった。つくばエクスプレスができて、そこから波及する人口・建物の増加を実感する」
小学生の登下校の見守り活動をしているという大林さん。子どもの数が目に見えて増えていると話します。
大林さん
「1年生の組数が7組あるとか。発展しているなと感じた。だから新しい学校ができるんじゃないかなっていう勢い。昔は地価が上がって喜んでたが、今は税金が大変だから、そのままにしておいた方がいいかなと」
近年、地価の上昇が続く流山市民の中には、こんな人も…
千葉・流山市民(80代)
「10年くらい前にマンションを買って住んでいたが、(価格が)倍になったので処分(売却)した。(駅から)3分くらいのところに引っ越した」