米労働省の労働統計局(BLS)は、主要なインフレ指標である消費者物価指数(CPI)の価格調査員を募集している。同局では人員不足を補うため、推計手法への依存度を高めている。

BLSは政府の公式求人サイト「USA Jobs」に25件のパートタイム職を掲載。ニューヨークやロサンゼルス、アトランタ、シカゴなど全米の主要都市圏でCPI算出向けに価格を収集する人員だ。一部の募集は先週から始まり、15日に締め切られるものもあれば、今週末に打ち切られるものもある。

この職は、地元企業から価格を収集し、CPIに反映させる上で極めて重要だ。BLSの職員数はトランプ大統領就任以降、約20%減少。同局はリソースが限られる中、CPIにおける欠落データを補うため推計手法を活用する頻度を増やしている。

インフレーション・インサイツのオメイア・シャリフ社長は「これらのポストが迅速に埋まれば、今後数カ月でCPIにおける推計価格の割合は大幅に低下し、現在の推計値の誤差幅は大きく縮小する可能性が高い」と指摘した。

給与は勤務地によって異なり、一部地域では時給21.54ドル(約3200円)から。ニューヨークでは25.39ドルとなっている。ダラスとフロリダ州タンパでは、スペイン語が話せることが条件とされている。

BLSは6月、リソース不足のため3つの都市圏で価格収集を停止したと発表。自らの分析ではCPIへの影響はほとんどなかったと説明した。7月末には、他地域でもサンプルのおよそ15%が平均して収集停止となっているとしたが、データへの影響については明らかにしなかった。

USA Jobsに掲載された求人のうち2件は、6月の通知で言及されたネブラスカ州リンカーンとユタ州プロボでの募集だ。これらが新規の採用なのか、退職者の補充なのかは不明。BLSはコメント要請に直ちには応じなかった。

原題:BLS Offers $25 an Hour to Be a Part-Time CPI Price Collector (1)(抜粋)

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