(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)は半年に一度公表する金融安定報告書で、レバレッジ(借り入れ)に関連する脆弱(ぜいじゃく)性が高まっていると指摘する一方、銀行システムについては引き続き「健全かつ強靱(きょうじん)」だと評価した。
予測を目的としないこの報告書によると、ヘッジファンドのレバレッジは投資戦略を問わず拡大し、現在の手法での追跡が始まって以降、約10年ぶりの高水準に今年達したという。
FRBは「銀行やブローカー・ディーラーは堅固な資本基盤を維持している一方で、ヘッジファンドや生命保険会社など一部の金融機関では、レバレッジが歴史的水準と比べて高い」とし、「金融セクター全体としてのレバレッジによる脆弱性の水準は注目に値する」と説明。
また、資産評価が高水準で、4月のボラティリティー急上昇後に一般的なレンジの上限近くまで戻っているとの見方も示した。企業・家計債務と資金調達リスクがもたらす懸念は「中程度」が続いているという。
同報告書は、規制当局が収集したデータおよび金融市場参加者への調査に基づき作成された。
原題:Fed Says Vulnerabilities Tied to Financial Leverage ‘Notable’(抜粋)
--取材協力:Enda Curran.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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