(ブルームバーグ):アルファベットの株価が15日の取引で値上がりし、時価総額が初めて3兆ドル(約442兆円)の大台を突破した。同社株に対する投資家心理の改善が鮮明となっている。
株価は4.5%高の251.61ドルで取引を終え、時価総額は3兆400億ドルとなった。4月の安値からの上昇率は70%強に達し、その間に時価総額は約1兆2000億ドル拡大した。
時価総額の3兆ドル超えはエヌビディア、マイクロソフト、アップルに続き、アルファベットで4社目。
背景には、同社に対する反トラスト法(独占禁止法)訴訟で、傘下グーグルのウェブブラウザー「クローム」の売却は不要との司法判断が下され、懸念されていた厳しい措置を回避したことがある。また4-6月(第2四半期)決算では、人工知能(AI)関連製品への旺盛な需要が追い風となり、売上高が力強い伸びを示した。
シティグループのアナリスト、ロン・ジョージー氏は15日、アルファベットの目標株価を225ドルから280ドルに引き上げた。理由として「広告とクラウド事業の双方でジェミニ(Gemini)の導入が拡大する中で、プロダクト開発サイクルの加速化の兆しが出始めている」と説明。
「比較的健全と見られるオンライン広告市場において、法律および規制上の課題に対する見通しが明確になってきている」と述べた。
さらに、検索事業を巡っては競争が激化しているものの、「グーグルは製品群全体でより良い成果を上げており、需要の拡大と収益性の改善を実現すると当社では考えている」とリポートに記した。

原題:Alphabet Joins $3 Trillion Club With Key Risks Seen Easing (2)(抜粋)
(株価終値などを追加して更新します)
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