英銀バークレイズは米ニューヨーク市タイムズスクエアにある自社の高層ビルについて、少なくとも10億ドル(約1470億円)を投じて改修する計画だ。金融業界では、同市内でのオフィススペース更新投資の動きが増えている。

事情に詳しい関係者によれば、バークレイズは7番街745番地に持つ高層ビルの改修工事を来年半ばに開始する予定。現在は設計段階にあり、プロジェクトは2030年に完了する見通しとなっている。関係者は情報が非公開であることを理由に匿名を条件に語った。

バークレイズの米州事業を率いるリチャード・ホーウォース氏は従業員宛て文書で、「ニューヨークにおける新たな地域本部は、当社が米州で行う大胆な投資だ」と説明した。ブルームバーグは同文書を確認した。

バークレイズがニューヨーク市に持つ地域本部

バークレイズがニューヨークに置くこの地域本部は、破綻した米証券大手リーマン・ブラザーズが本拠を構えていたビルとして知られる。バークレイズは2008年9月にリーマンの北米事業を取得した。

ニューヨーク市内で存在感を高めている銀行は同社だけではない。JPモルガン・チェースはパークアベニューの本社を取り壊し、最終的に従業員1万4000人余りを収容できる現代的な高層ビルを建設中だ。シティグループは2020年、トライベッカにある自社高層ビルの改修を完了した。

関係者によると、バークレイズは今回のプロジェクトに少なくとも10億ドルを費やす見込みだが、総額は設計が最終的に固まった後に変わる可能性がある。

ビルには新たなトレーディングフロアが設けられるほか、ビルの各所にアメニティー施設が追加される。

原題:Barclays to Revamp Trading Floors in Overhaul of New York HQ(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.