ホンダは11日、軽自動車規格の電気自動車(EV)を約270万円から発売すると発表した。手が届きやすい低価格帯の軽EVの増加で、低迷する国内EV市場を活性化できるかが注目される。

ホンダの発表によると、12日に発売される「N-ONE e:(エヌワン イー)」の充電時間は普通充電で4時間半、急速充電で約30分。航続距離は295キロメートルを実現した。ホンダにとっては2024年10月に発売した商用車「N-VAN e:(エヌバン イー)」に続く第2弾の軽EVとなる。

N-ONE e

国内のEV販売が全体的に振るわない中、軽自動車は比較的健闘している。日産自動車の「日産サクラ」は22年度の発売以来3年連続で国内EV販売台数で首位に立っている。N-ONE e:はサクラより価格は約10万円高い一方で航続距離や充電時間などでサクラを上回っており、技術面の進化は歴然としている。

日本はEVへの移行が欧米や中国より遅く、ブルームバーグNEFによると25年の新車販売に占める比率は3.4%にとどまる見通しだ。低迷の背景には充電インフラの不足に加え、車種の少なさと車両価格の高さがあり、軽EVの選択肢が増えれば販売が加速する可能性がある。

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