メキシコ料理チェーン、米チポトレ・メキシカン・グリルがアジア市場に進出する。2026年に韓国とシンガポールに店舗をオープンする計画だ。

同社は今年、中南米で初となるメキシコ出店計画を発表した。カナダや英国には既に進出しており、中東にも事業を広げている。

チポトレの店舗(ニューヨーク)

スコット・ボートライト最高経営責任者(CEO)はインタビューで、北米市場の成長が一巡した後もこうした海外事業展開で成長を維持できると述べた。年内に北米の店舗数は4000店超に達する見込み。長期的には7000店を目指している。

ボートライト氏は「海外市場は北米に続く、次の成長の柱となり、今後5年、10年、15年にわたってブランドを支えるだろう」と語った。

チポトレは韓国の食品企業SPCグループと合弁事業を設立してアジア進出を進める。チポトレによると、Kポップアイドルが米国滞在中にチポトレを利用する様子がSNSに投稿され、アジアで一定の認知を得たという。

ボートライト氏によれば、他の海外市場と同様に韓国とシンガポールでも米国と同じメニューを提供する方針。アジアでは利便性と作りたての食事を重視する消費者が増えており、そうしたトレンドに応えるとみている。

同氏は「メニューの中心はコメ、豆、鶏肉だ。こうした調理したての料理は世界中で受け入れられる」と話した。

BTIGが17の主要市場を対象に実施した調査によれば、チポトレの主力メニューは平均10ドル(約1500円)程度で、競合より30-40%安い。

一方、同社は4-6月(第2四半期)に今年2回目となる見通し下方修正に動いた。同四半期には既存店売上高が4%減少し、2020年以来最大の落ち込みを記録した。

原題:Chipotle to Make Asia Debut Next Year in Overseas Growth Push(抜粋)

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