(ブルームバーグ):9月第2週(8-12日)の債券市場は利回り曲線がスティープ(傾斜)化する見込み。自民党総裁選の前倒しの可能性が高まり、財政悪化懸念から超長期債中心に売られそうだ。
市場参加者の見方
◎三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジスト
- 自民党総裁選の前倒し実施の可能性が高く、財政悪化懸念が強まることを織り込み超長期債が再度売られる
- フランスが8日に実施する内閣信任投票の結果を受けてフランス債の利回りが上昇すると、円金利も連動して上がるだろう
- 5年国債入札は利回り1.1%台で迎えそうで、一定の需要が見込まれ無難に終えるとみる
- 新発10年債利回り予想レンジは1.545-1.64%
◎みずほ証券の大森翔央輝チーフ・デスク・ストラテジスト
- 基本的に超長期債主導による利回り曲線のスティープ化バイアス
- 海外要因が円金利カーブの動意を左右する。低下した米金利が上昇すれば、円金利の長期から超長期ゾーンもついていくだろう
- 自民党の臨時総裁選次第で補正予算規模、歳出スタンスの見通しが揺れ、超長期債のタームプレミアムが振れる可能性がある
- 新発10年債利回り予想レンジは1.525-1.625%
国債入札
日銀買い入れ
主な材料
- 8日:4-6月期の国内総生産(GDP)改定値
- 8日:自民党が所属国会議員と都道府県連代表に臨時総裁選の実施要求の意思確認、結果発表
- 11日:欧州中央銀行(ECB)が政策金利発表、ラガルド総裁が記者会見
- 11日:8月の米消費者物価指数(CPI)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.