(ブルームバーグ):米メタ・プラットフォームズ傘下の写真・動画共有アプリ、インスタグラムはiPad版アプリを初公開した。動画視聴をさらに促進するよう再設計されており、3日から無料でダウンロードすることが可能になった。
同アプリでは、メタが提供しているショート動画機能「リール」が起動画面に表示される。同機能は中国系の動画投稿アプリ「TikTok」と競合している。
モバイルアプリ起動時に表示される写真・動画のフィード投稿画面はタブでの切り替えにより表示される。動画機能「ストーリーズ」やダイレクトメッセージなど他の機能も引き続き利用できる。
インスタグラムはブログで「現在のより大きな画面の使用方法を反映するためにユーザー体験を再設計した」と説明した。
ユーザーからは長年、iPad版アプリを求める声が出ていたが、技術的な課題などを理由にこれまでは開発されていなかった。
創業当初、成長に注力していたインスタグラムは、インターネット接続が不安定な場合でも素早く画像を表示できるように設計し、スマートフォンの画面に合わせて必要最小限の画素数で表示する仕様だった。そのため、モバイルアプリ上ではきれいに表示される画像も、iPadではぼやけてしまうという課題があった。
さらに、iPadが消費者にとって主要なデバイスではなく、ユーザーの大幅な増加につながりにくいとされ、開発の優先度が低かったことも理由の一つだった。
ただ、iPadの売り上げは近年、回復傾向にあり、9月までの2025会計年度では280億ドル(約4兆1500億円)余りの売上高が見込まれている。
現在、インスタグラムの月間アクティブユーザーは20億人を超え、メタの広告収入全体の約50%を占めている。
原題:Instagram Unveils iPad App for First Time, Focused on Reels(抜粋)
--取材協力:Sarah Frier.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.