米レストラン運営会社クラッカーバレル・オールド・カントリー・ストアは26日、新しいロゴを撤回すると発表した。ロゴの変更は物議を醸し、株価下落を招いていた。

同社は発表文で「クラッカーバレルを愛し、意見を寄せてくれた当社の顧客に感謝する。われわれは耳を傾ける方針を示し、実際にそうした」とした上で、「新しいロゴを廃止し、『オールドタイマー』を残す」と説明した。

株価は引け後の時間外取引で一時8.6%上昇した。

クラッカーバレルは伝統的なロゴを変更した後、SNSで批判を浴びていた。新しいロゴではたるにもたれかかる男性の絵を外し、字体をモダンにしていた。

旧ロゴが描かれたクラッカーバレル店舗の看板(バージニア州スターリング)。

新ロゴを巡っては、クラッカーバレルの歴史が反映されなくなるとの批判が出ていた。特に保守派は、米国文化に関連するモチーフを排除しようとしていると強く反発していた。

トランプ米大統領は26日、同社は旧ロゴを復活させ、謝罪すべきだと指摘。この発言で株価が上昇した。

クラッカーバレルは同日の発表文で、自社を「誇りある米国の存在」と表現した。今週には、ロゴ変更に関する説明が不十分だったとの立場を示していた。

株価はここ数日に下落していたが、批判が高まった21日の下げが最もきつかった。ロゴ見直しは、来客数の減少に歯止めをかけるためジュリー・フェルス・マシノ最高経営責任者(CEO)が進めている経営立て直し策の一環だった。同社は店舗改装やメニュー刷新にも取り組んでいる。

 

トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、クラッカーバレルが旧ロゴに戻したことを評価。「あなた方のファンは大いに喜んでいる。今後の成功を祈る。たくさん利益を上げ、何よりもお客を再び幸せにするように!」と記した。

トランプ氏の別の投稿では、同氏自身をロゴの男性になぞらえられ、石油のたるにもたれかかる姿が描かれていた。

原題:Cracker Barrel Scraps New Logo After Social Media Backlash (2)(抜粋)

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