(ブルームバーグ):トランプ米大統領は25日、ロシアのプーチン大統領と最近話したと明らかにした上で、プーチン氏がウクライナのゼレンスキー大統領を嫌っていることが両首脳の会談実現を妨げているとの認識を示した。
トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室で記者団に対し、プーチン氏はゼレンスキー氏が好きではないと述べた上で、「私にも気に入らない人はいる。そういう人とは会いたくない」と語った。
トランプ氏はその後の韓国の李在明大統領との会談中にも、会談を行うかどうかは最終的にはウクライナとロシアが決めなければならないだろうと発言。「彼ら次第だ。タンゴは1人では踊れないと私はいつも言っている。彼らは会うべきだ」と述べた。

プーチン氏とゼレンスキー氏の会談を巡る行き詰まりにより、4年目に入ったロシアによるウクライナでの戦争終結を目指すトランプ氏の取り組みは停滞している。トランプ氏は今月、両首脳と個別に会談し、紛争開始以来初の直接会談への期待が高まっていた。
ホワイトハウスはこれまで、プーチン氏がゼレンスキー氏との会談に同意し、準備が「進行中」と説明していた。しかしロシア側は同意を確認せず、日程も決まっていない。
トランプ氏はこの日、会談が今後実現するかどうかは分からないと認め、「会うかもしれないし、会わないかもしれない。彼らは私に会談に参加してほしいと言ったが、これはわれわれではなく彼らの問題であり、自分たちで解決すべきだと私は話した」と述べた。

さらに、ロシアが応じなければ「非常に大きな結果」を招く可能性があると警告し、2週間以内に進展がなければ自ら介入する意向を示唆した。トランプ氏はこれまでもロシアに対し、侵攻をやめなければ追加制裁や関税賦課に踏み切るとしてきたが、実行には至っていない。
トランプ氏は先週の欧州首脳との会合後に行ったプーチン氏との電話会談以降も同氏と話したと示唆した。直近のプーチン氏との会談の詳細についてホワイトハウスにコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。
トランプ氏はプーチン氏について、「彼と話すときはいつも良い会話だ。しかし残念ながら、その後もキーウなどに爆弾が落とされる。そして私は腹を立てることになる」と述べながらも、「この戦争を終わらせることができる」と楽観していると語った。
一方、ゼレンスキー氏は先週、米国と欧州のパートナーが支える安全の保証の枠組みを「近日中」に発表できるとの見通しを示している。
原題:Trump Says Putin’s Dislike of Zelenskiy Holding Up Meeting (1)(抜粋)
--取材協力:Skylar Woodhouse.
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