アマゾン・ドット・コムは、選択肢の多さに迷う買い物客に人工知能(AI)が最適な商品を紹介する新機能を米国で導入する。

この機能「Help Me Decide(決めるのを手伝う)」は、アマゾンのスマートフォンアプリやモバイルブラウザーで利用可能になる。ユーザーが複数の類似商品を閲覧し、購入を迷っているとAIが判断すると、商品詳細ページの上部に自動的に表示される。ボタンを押すと、AIが選んだおすすめ商品を1つ提示する仕組みだ。

同機能は大規模言語モデル(LLM)を活用し、利用者の購買履歴と商品の説明文やレビューを照合する。アナリストや業界コンサルタントによると、アマゾンはこれまでも商品の検索や広告表示の際に、購買履歴を反映したアルゴリズムを活用してきた。AIチャットボット「Rufus(ルーファス)」を2024年に全米の利用者向けに導入しており、今回の機能もその延長線上にあるとみられる。

アマゾンのサイトでは、商品を比較・検討するための多様なツールを利用できるが。新機能について同社は「その商品が優れている理由を明確に示したうえで、1つのおすすめ商品を提示する」と説明している。

例えば、テントを閲覧している利用者が、子ども用の防寒寝袋や登山靴を過去に購入している場合には、4人用のオールシーズンテントをおすすめとして表示するという。

当初は米国内の数百万人規模の利用者を無作為に選び、試験的に提供する。同社は今後、数カ月以内に提供範囲を順次拡大していく方針だ。

原題:Amazon Launches New AI Shopping Tool in US for the Indecisive(抜粋)

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