25日の外国為替市場で円相場は1ドル=147円台前半に下落。ジャクソンホール会合でパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が9月利下げの可能性を示唆、日本銀行の植田和男総裁は持続的な賃金上昇圧力を強調したことで日米金利縮小が意識されて円が買われた動きが一巡。ドルが下げ過ぎた反動で買い戻されている。

三菱UFJ信託銀行資金為替部マーケット営業課の酒井基成課長は、ジャクソンホール会合のイベントが通過し、ドル・円は直後に2円近く動いたがそれが再び起こることは想定されず、147円台を中心にしたもみ合いが目先は続きそうだと指摘。

パウエル氏は利下げを示唆していないが可能性を示し、9月以降の追加利下げについてはデータ次第とし、FRBが積極的に追加利下げをするという意向は読み取れないとし、ドル・円は「レンジの上下とも新値は試しにくい」と述べた。

パウエルFRB議長は22日、ジャクソンホール会合で講演し、労働市場のリスクの高まりに言及した。一方、日銀の植田総裁は23日の討論会で、日本の労働者の「賃金には上昇圧力がかかり続ける」との見方を示した。

22日の海外市場で円は一時146円58銭と1.2%円高が進んだ。米10年国債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp)低い4.25%程度で引けた。ブルームバーグ・ドルスポット指数は0.8%低下した。

金利スワップ市場では9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げの予想確率が80%を超えている。ジャクソンホール会合前は70%付近だった。

 

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