資産運用大手バンガード・グループは、同社史上最もコストの高い上場投資信託(ETF)の計画を米証券取引委員会(SEC)に提出した。バンガードは、アクティブ運用型の商品拡充を目指している。

バンガードの広報担当によれば、計画しているETFは「バンガード・ウェリントン・ディビデンド・グロース・アクティブETF」(ティッカー:VDIG)、「バンガード・ウェリントン・USグロース・アクティブETF」(同:VUSG)、「バンガード・ウェリントン・USバリュー・アクティブETF」(同:VUSV)で、経費率はそれぞれ0.40%、0.35%、0.30%となっている。現在バンガードで最も高コストのETFはマルチセクター債券ファンド(VGMS)で、経費率は0.30%。

低コストのインデックスファンドで知られるバンガードは、成長を続けるアクティブ型ETF市場への攻勢を強めている。ブルームバーグ・インテリジェンスのデータによると、投資家の需要を背景にアクティブETFの運用資産は、12兆ドル(約1774兆円)規模の業界全体の約10%を占めるようになっている。10年前は5%未満だった。

バンガードのアクティブ株式商品責任者、ライアン・バークスデール氏は声明で、「ウェリントンのアクティブ運用の専門性とETFの構造的メリットを組み合わせることで、投資家に低コストかつアクティブで、透明性が高く、税効率の良いソリューションを提供することを目指している」と説明した。

VDIG、VUSG、VUSVが登場すればバンガードのETFラインナップは計100本となり、うち17本がアクティブ運用型となる。新規ETFの追加で同社の平均経費率は上昇するものの、ブルームバーグのデータによれば、3本とも米上場のアクティブ株式ETFの平均(0.76%)をなお大きく下回っている。

原題:Vanguard Plans for Its Most Expensive ETFs Yet in Active Push(抜粋)

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