ソフトバンクグループ株は8日、大幅続伸で取引を開始。一時前日比10%高の1万3835円とブルームバーグの記録に残る1998年1月以来の最高値を更新した。

前日に発表した2025年4-6月期(第1四半期)の純利益は4218億円と、2四半期連続で黒字だった。同社の株価形成にとって重要な時価純資産(NAV)も、6月末は32.4兆円と、3月末から6.7兆円増えた。

同社では、NAVが時価総額を下回る状態が続いてきたが、ビジョン・ファンド(SVF)の回復や、人工知能(AI)投資に対して投資家の期待が高まり、株価は改善傾向にある。

野村証券の増野大作アナリストは、ポジティブと評価。特にSVFの税引き前利益が、野村予想を上回った点が好印象とした。

一方、株主還元策については慎重な見方も上がる。24年に決定した自己株式の取得を終了したと7日に発表。株価上昇などの影響もあり、上限の5000億円には届かなかった。

SMBC日興証券の菊池悟シニアアナリストは、自社株買い終了について、今後は資産売却時にも株価が上昇しにくくなる可能性に留意が必要とした。

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