スイス・ジュネーブで5日、プラスチックごみによる環境汚染を防ぐための国際条約の制定を目指す会議が始まりました。環境汚染に危機感をもつ国と原料の石油の生産国との間で、合意に至るかどうか注目されます。

政府間交渉委員会 バジャス議長
「緊急性は高く、エビデンス(証拠)は明白であり、責任は私たちにあります」

ロイター通信によりますと、今回の協議には、およそ180の国と地域の代表が出席し、14日までおこなわれます。

会議の開催は今回で6回目で、昨年末に韓国・釜山で開催された前回の政府間交渉では、プラスチックの生産量の規制をめぐって各国の意見の隔たりが大きく、調整が難航。合意が見送られていました。

最大の焦点となるのは、プラスチックの生産規制です。

原料となる石油の生産国であるサウジアラビアなどと、環境問題に熱心なEU=欧州連合や太平洋島しょ国の間で、合意形成できるかどうか注目されます。

日本政府は「プラスチックの大量消費国・排出国を含む多くの国が参加できる条約にすべきだ」と中立的な立場を示しています。