(ブルームバーグ):国連世界食糧計画(WFP)は今月、ナイジェリア北東部の紛争地域でクリニックの半数を閉鎖する。外部からの援助が削減され、人道支援の縮小を始めている。
WFPによると、2025年までの運営維持に向け1億3000万ドル(約191億円)を緊急で求めたが、130万人への食料・栄養支援継続に必要な資金を得られなかった。
こうした支援プログラムは8月に終了する見通し。WFPの広報責任者、チ・レイル氏は4日、「最も深刻な影響が子どもの栄養に直ちに出る」と指摘。運営する300のクリニックの半数が今月中に閉鎖され、「30万人の子どもの命を救う治療が打ち切られる」と述べた。
国連などアフリカで人道支援を行う機関への資金提供は大幅に減少している。トランプ米大統領が対外援助を削減したほか、欧州各国も国外の支援よりも国内の優先課題に資源を振り向けている。
国連によると、ナイジェリアでは過去最多となる3100万人が食料不安に直面している。同国保健省は、資金不足への対応に関する質問に対してすぐには回答しなかった。
原題:UN to Close 150 Clinics in Nigeria as Aid Cuts Hit Food Relief(抜粋)
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