(ブルームバーグ):みずほフィナンシャルグループ(FG)は31日、2026年3月期の連結純利益の見通しを1兆200億円に上方修正すると発表した。従来予想は9400億円だった。
修正値は事前の市場予想と一致した。達成すれば初めての1兆円超えとなる。金利のある世界に入り、本業の貸し出しによる利益の拡大などを背景に、国内の3メガバンクの最終利益がすべて1兆円を超える世界に入る。
同社は説明資料で、25年4-6月期(第1四半期)の堅調な実績と今後のビジネスのアップサイド期待を踏まえて見通しを修正したと記した。
本業のもうけを示す連結業務純益についても従来予想を500億円上回る前期比16%増の1兆3300億円に修正した。貸し倒れに備えた与信関係費用は想定よりも減り、株式等関係損益は増えることも寄与するとみている。
第1四半期の連結純利益は過去最高だった。前年同期比0.4%増の2905億円となり、市場予想の2615億円も上回った。
連結業務純益は同3.7%減の3164億円だった。市場部門が振るわなかったものの、顧客部門が補った。
峯岸寛財務企画部長は同日の決算説明会で、「市場部門が苦戦している認識はない」と話した。「1年前に利益を上げた反動だ。慎重な運営をした結果だ」と説明した。
6月末時点の貸出金は94兆円で3月末と横ばいだった。峯岸氏は「事業法人へのしっかりとしたマネー供給はできている」と語った。
木原正裕社長は7月14日、ロンドンで行ったブルームバーグ・テレビジョンのインタビューで、日米関税交渉などで経済の先行きに不透明感があっため、従来の計画は保守的に算定したと明らかにしていた。
「不確実性が払しょくされれば企業活動は戻り、みずほFGの業績目標も少し引き上げられる」と話し、純利益1兆円超の達成が視野に入ると説明していた。
(決算説明会の発言などを追加し更新します)
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