欧州の航空機メーカー、エアバスが30日発表した1ー6月(上期)の現金流出は市場予想を上回った。主力機A320neo向けエンジンの供給不足で新型機の納入に遅れが生じた。

上期に納入した航空機は306機にとどまり、22年以来の低水準となった。22年当時は、業界全体が新型コロナウイルス禍からの回復途上にあった。

エアバスの経営陣は電話会議で、エンジン未搭載の新造機60機が6月末時点で地上に残っており、年内の解消を目指すと説明した。

同社は資料で、上期に16億ユーロ(約2700億円)の現金が流出したと発表。流出規模は、アナリスト予想(8億8860万ユーロ)の約2倍に上った。

上期の現金流出が市場予想を上回った

エアバスはサプライチェーンの課題を抱えている。これにより生産増強や航空機の受注残への対応に制約が生じていた。

ギヨーム・フォーリ最高経営責任者(CEO)は先月、エアバスは年間納入目標を維持しているものの、世界的な環境の不安定さや部品不足によって「若干難しくなっている」と説明していた。

原題:Airbus Suffers Cash Outflow as Engine Woes Delay Deliveries (2)(抜粋)

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