(ブルームバーグ):トランプ米大統領の支持者が率いる投資会社が、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長と他の当局者を相手取り、金融政策会合の公開を求めて提訴した。
ジェームズ・フィッシュバック氏のアゾリア・キャピタルは24日に提出した訴状で、連邦公開市場委員会(FOMC)会合を非公開で開催する長年の慣行は、政府の透明性に関する法律に反する」と主張。7月29-30日に予定されている次回FOMC会合の公開を義務づけるよう、首都ワシントンの連邦裁判所に要求した。
「パウエル議長の下、FOMCが高金利を維持することで、トランプ大統領と同氏の経済政策を妨害し、米国民と米経済に悪影響が及ぶことを、アゾリアは深く憂慮している」と同社は訴状で表明した。
FRBの報道官は今回の訴訟についてコメントを控えた。FOMC会合は年8回開催され、会合終了直後に政策決定に関する声明が発表される。パウエル議長はその30分後に記者会見を行い、約1時間にわたって記者の質問に答える。
FRB当局者は講演やインタビュー、テレビ出演などを通じて自身の見解を説明する機会も多く、会合から3週間後にはFOMC議事要旨が公表される。5年後には速記録全文が公開される。
トランプ氏は、パウエル議長が利下げを実施しないとして繰り返し強く批判しており、フィッシュバック氏もトランプ氏に同調する見解をこれまでソーシャルメディア上で示している。
フィッシュバック氏はインタビューで、「FRBがなぜ今の政策を取っているのか、これほど理解し難いと感じたことはかつてなかった」と指摘。「舞台裏で実際に何が起きているのか、知る権利が得られるよう、闘いたいと考えた」と語った。
原題:Trump Ally Sues Powell Demanding FOMC Meeting Public Access(抜粋)
--取材協力:Bill Allison.
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