(ブルームバーグ):香港気象当局は24日、超大型の台風18号(ラガサ)の接近を受け、最高レベルの警報「シグナル10」を発令した。猛烈な風を伴って香港に接近しており、2018年の台風22号(マンクット)以来で最も甚大な被害をもたらす恐れがある。
現地気象当局によると、台風18号は現地時間24日午前3時(日本時間同4時)時点で香港の南東約130キロの地点にある。今後、香港から100キロ以内に接近し、南側を通過すると見込まれる。当局は警報レベル「シグナル10」を当面維持するとしている。
また1時間に30ミリを超える降雨が予想され、それが続く可能性が高いとして大雨警報(アンバー)も発令した。
暴風雨に加え、午前6時ごろから香港沿岸の潮位が最大2メートル上昇する見込みで、一部地域ではさらに高くなる可能性がある。
当局は市民に対し、「外出を控え、外にいる人は直ちに安全な場所を見つけ危険がなくなるまでそこにとどまるよう」指示した。
台風18号の最大風速は一時時速205キロに達したが、現在は120キロまで弱まり、米国の5段階評価で「カテゴリー3」のハリケーンに相当する。

台風18号は22日にフィリピン北部をかすめた後、中国南部各地で休校や企業活動の停止、航空便の大幅な乱れを招いた。
香港国際空港では23日午後6時から36時間、旅客便の運航が停止される。Webb-site.comのデータによると、23日予定されていた1098便のうち約50%が既に欠航となっている。深圳とマカオの空港も閉鎖となり、広東省では24日に鉄道が全面運休する。珠海や江門などでは休校・休業措置がとられている。

原題:Typhoon Ragasa Now at Highest Warning as It Nears Hong Kong (1)、Hong Kong Starts Shutdown as Super Typhoon Ragasa Nears City(抜粋)
--取材協力:林妙容、Manolo Serapio Jr、Jacob Gu、Yasufumi Saito、Kiuyan Wong、Francesca Stevens、Qianwei Zhang、Iris Ouyang、Joe Wertz.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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