(ブルームバーグ):米サウスウエスト航空は23日、経済環境の悪化に伴い、通期の税引き前利益が最大10億ドル(約1460億円)押し下げられるとの見通しを示した。
同社は発表文で、2025年通期の利払い・税引き前利益(EBIT)を6億-8億ドルと予想。年初時点では17億ドルの税引き前利益を見込んでいた。
4-6月期(第2四半期)決算は調整後1株利益が43セントと、アナリスト予想(53セント)を下回った。売上高も72億4000万ドルと、市場予想(73億ドル)に届かなかった。
今年に入ってインフレや経済の不確実性に加え、トランプ大統領の通商政策が影響し、旅行需要は大きく落ち込んだ。サウスウエストは、業績見通しへのこうした影響を具体的な数字で示した数少ない航空会社の一つとなった。大半の航空会社は4月時点で需要予測が困難だとして業績見通しを撤回していた。
同社は主力分野の国内レジャー旅行について、4-6月期には安定し、「直近の傾向には改善の兆しがみられる」と、決算発表に合わせた声明で指摘した。
サウスウエストの株価は年初から23日通常取引終了までに11%上昇している。同期間にS&Pスーパーコンポジット航空株指数は7%下落した。23日の時間外取引では同社の株価は一時0.8%安を付けた。
サウスウエストの業績予測は、ユナイテッド航空やデルタ航空が今月示した見通しに比べて慎重な内容となった。ユナイテッドとデルタは米旅行需要が年初の落ち込みから回復基調にあると分析した。
サウスウエストは7-9月(第3四半期)の有効座席マイル当たり収入が2%増から2%減の範囲になると予測。アナリスト予想は1.7%増だった。
原題:Southwest Air Cuts $1 Billion From Outlook on Tariff Fallout (2)(抜粋)
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