(ブルームバーグ):トランプ米大統領は、人工知能(AI)向け半導体分野の競争を促すために米エヌビディアの分割を一時検討したものの、容易ではないことが分かったと明らかにした。
トランプ氏はワシントンで23日に開催されたAIサミットで、「『この会社を分割しよう』と言ったが、実情を知らなかった」と述べた。側近から、それは「非常に困難」な上、エヌビディアがあらゆる競合他社に対して圧倒的な優位性を持っており、その差を埋めるには何年もかかるとの説明を受けたという。
その上で「われわれが介入して、エヌビディアを少し分割し、多少なりとも競争が生まれるようにしたいと思っていたが、この業界ではそう簡単にはいかないことが分かった」と語った。
エヌビディアはコメントを控えた。
トランプ氏とエヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は今月、ホワイトハウスで会談したほか、エヌビディアは先週、複数の米当局者からAIアクセラレーター「H20」製品の対中輸出を許可すると伝えられたと明らかにした。
トランプ氏は「素晴らしい仕事をした」とし、講演中にフアン氏を何度も名指しして称賛すると共に、他のテック業界のリーダーらが米国に投資していることにも言及した。
これに先立ち、フアン氏は自身の講演でトランプ氏のAI政策を高く評価。「米国が有する他国にない唯一無二の強みは、トランプ大統領だ」と述べた。
原題:Trump Weighed Nvidia Breakup But Was Told It’d Be ‘Hard’ (1)(抜粋)
--取材協力:Ian King.
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