ネットワーク機器メーカー大手の米シスコシステムズは12日、人工知能(AI)分野の投資拡大を取り込む動きが進展しているとして、好調な売上高見通しを示した。

発表資料で、2025年11月-26年1月(第2四半期)の売上高が150億-152億ドル(約2兆3200億-2兆3500億円)になるとの見通しを示した。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均(147億ドル)を上回った。一時項目を除く1株利益予想は約1.02ドル。市場予想は0.99ドルだった。

チャック・ロビンスCEO

シスコは他のハイテク大手と同様、急速に拡大するAI関連支出の恩恵を受けようと努めており、AI処理に対応できるよう半導体やネットワーク機器を刷新し、サーバーラックやデータセンター間の接続を強化している。同市場ではブロードコムや、ジュニパーネットワークスを買収したヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)などと競合している。

チャック・ロビンス最高経営責任者(CEO)は発表資料で「顧客がAIの可能性を迅速に引き出そうとする中で」安全なネットワーキングの必要性が高まっていると強調した。

発表を受け、シスコの株価は時間外取引で一時8%高となった。年初来では12日終値までに25%上昇していた。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、ウー・ジン・ホ氏は先週のリポートで「ネットワーキング事業は成熟しているが、AIと製品刷新が今後数年間の追加的な売上高の成長を支える可能性がある」と指摘していた。

8-10月(第1四半期)の売上高は前年同期比8%増の149億ドル、一時項目を除く1株利益は1ドルだった。アナリスト予想は売上高が148億ドル、1株利益が0.98ドルだった。

同社によると、8-10月の大手クラウド事業者からのAIインフラ関連受注は13億ドルと、前四半期の8億ドルから増加した。

26年度の通期見通しも上方修正し、市場予想を上回った。売上高は最大610億ドル、調整後1株利益は最大4.14ドルを見込んだ。

原題:Cisco Delivers Upbeat Revenue Forecast in Sign of AI Payoff (1)(抜粋)

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