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米政府再開へ

米下院は12日、過去最長となった43日間の連邦政府閉鎖を終わらせるための表決を行う。すでに上院を通過しているつなぎ予算案は迅速に可決されるだろうと、ジョンソン下院議長は述べた。ただ、連邦政府機関が完全に通常通りに戻るまでには時間を要しそうだ。ホワイトハウスのレビット報道官は、政府機関閉鎖の影響で10月分の消費者物価指数(CPI)と雇用統計は公表されない可能性が高いと述べた。CPIや失業率などは基礎データ収集方法の関係で完全に欠落する恐れがあるとエコノミストは指摘している。

2月退任

米アトランタ連銀のボスティック総裁は2月末の任期満了をもって退任する意向を表明した。さらに「より明確で差し迫ったリスクは依然として物価の安定だ」とし、2%のインフレ目標達成に向けて確実に軌道に乗ったと判断できるまで金利を据え置くのが望ましいとの考えを示した。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、米国の銀行準備は連邦準備制度理事会(FRB)が求める水準に近づいているとの見解をあらためて表明。バー理事は金融セクターが中核業務に人工知能(AI)導入を検討する中で、リスク防止のため明確な規制の枠組みが必要だとの考えを示した。

データセンター建設

AIスタートアップの米アンソロピックは、テキサス州やニューヨーク州など米国内の複数拠点でAI向けデータセンターを建設するため、500億ドル(約7兆7400億円)を投じる計画だ。アマゾン・ドット・コムやアルファベット傘下のグーグルといったクラウド事業のパートナーを介さず、アンソロピックが自社主導で手掛ける初の大規模データセンター開発となる。新たな施設群はAIクラウドコンピューティングサービスを提供するスタートアップの英フルイドスタックと共同で開発を進めており、2026年中に順次稼働を開始する予定。

4%割れを意識

米国債市場では、今後数週間で10年物利回りが4%を下回ると見込んだオプション取引が活発化している。政府閉鎖で公表が滞っていた経済指標が景気の弱さを示すとの見方から、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが決定されるとの観測が広がり、国債利回りの低下に賭ける動きが強まっている。アメリベット・セキュリティーズの米金利トレーディング・戦略責任者、グレゴリー・ファラネロ氏も再び4%を割り込む可能性があるとみており、「自分が政策当局者なら、慎重な姿勢を保ちながらも利下げ方向に傾くだろう」と語った。

トランプ氏は知っていた

性犯罪で起訴され勾留中に死亡した米実業家ジェフリー・エプスタイン氏が生前、自らの行動をトランプ米大統領が知っていたと示唆していたことが、議会民主党が公表した電子メールで明らかになった。性犯罪被害者の1人とトランプ氏が元被告の家で数時間過ごしたこともほのめかされており、トランプ氏と元被告の関係を巡り追及が一層強まりそうだ。下院は、元被告の活動に対する捜査関連資料のさらなる開示を司法省に義務づける法案の採決に向けて動いている。

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