米玩具メーカーのマテルは23日、2025年通期の新たな売上高・利益見通しを発表した。2カ月前には、トランプ米大統領の関税政策に関連した不確実性を理由に、従来の見通しを撤回していた。

発表資料によれば、「バービー」人形や「きかんしゃトーマス」などの玩具を手がけるマテルは今年通期の売上高について、1-3%の伸びを見込んでいる。従来の見通しは2-3%増だった。1株利益は1.54-1.66ドルと予測。従来は最大1.72ドルを想定していた。

4-6月(第2四半期)の売上高は前年同期比5.7%減の10億2000万ドル(約1500億円)と、アナリスト予想の10億6000万ドルを下回った。通商政策を巡る不確実性に加え、米小売業者による発注の遅れが響いた。調整後1株利益は19セントと1年前と同水準となったが、市場予想(16セント)は上回った。

4-6月期の北米売上高は16%減少。イノン・クライツ最高経営責任者(CEO)は、小売業者による発注の遅れが「最大の」要因だと分析。ただ、消費者需要は依然として堅調だとして、「年末までに落ち込んだ分を穴埋めし、下期には成長できると期待している」と語った。

決算発表後の時間外取引で、マテル株は一時5.5%安の19.08ドルを付けた。

同社は5月、輸入玩具に関税をかけるトランプ米大統領の政策を受け、通期の業績見通しを取り下げていた。

原題:Mattel Reissues Forecast, Says Stores’ Slow Orders Cut Sales (2)(抜粋)

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