世界最大の政府系ファンド(SWF)であるノルウェー政府年金基金グローバルが、6月にコロンビアの現地通貨建て国債(TES)を大量に買い増していたことが明らかになった。

コロンビア会計検査院のデータによれば、6月の購入額は約4億2000万ドル(約625億円)相当だった。

コロンビアは同月、借り入れを制限する財政規律を停止し、2社から信用格付けを引き下げられていた。

 

ノルウェーは6月までの1年間で、コロンビアの現地通貨建て国債の保有を60%余り増やした。

コロンビア会計検査院のデータによれば、ノルウェーによる現在の保有額は額面ベースで約24億ドル相当に達しており、コロンビアの国債市場で最大の外国人投資家となっている。

ノルウェー政府ファンドはコメント要請に応じていない。

コロンビアの証券会社ダビビエンダ・コレデレスの主任アナリスト、ヘルマン・クリスタンチョ氏は「現地通貨建て国債が国際的な指数から除外され、一部投資家による売却が懸念される局面において、これはコロンビアにとって好材料だ」と述べた。

ブルームバーグの指数によれば、コロンビアの現地通貨建て国債はドル建て換算で年初来17%上昇し、新興国の現地通貨建て債券全体の平均上昇率(12%)を上回っている。

今年に入り、他の主要な政府系ファンドもコロンビア国債の保有を拡大している。10年債で利回りが12%超と高水準にある上、コロンビアは1930年代以降、債務不履行(デフォルト)を一度も起こしていない中南米唯一の主要国でもある。

カナダの年金基金、ケベック州貯蓄投資公庫は、保有額を76.6%増やした。クウェート投資庁(KIA)は435%の大幅増。

両ファンドとも、投資戦略の背景についてのコメント要請には応じていない。

 

原題:World’s Biggest Sovereign Fund Buys Up Downgraded Colombia Debt(抜粋)

--取材協力:Nicolle Yapur.

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