米ナイキは、傘下のスニーカーブランド「コンバース」の業績低迷を受けて、同ブランドの経営トップを交代させる。

ブルームバーグ・ニュースが確認した内部文書によると、コンバースの新最高経営責任者(CEO)にはナイキ本社でグローバルメンズ事業バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーを務めていたアーロン・ケイン氏が就任する。ケイン氏はナイキに21年間在籍したベテランで、北米や欧州、アジアのスポーツウエア部門で経験を積んできた。

ケイン氏は、CEOとして2年間コンバースを率いてきたジャレッド・カーバー氏の後任となる。内部文書は「ブランド進化の次の章を迎えるには、今が適切なタイミングだ」としている。

ナイキはこの人事を確認した。カーバー氏は今月末までケイン氏への引き継ぎを進める予定。カーバー氏にコメントを求めたがすぐに返答はなかった。

コンバースは近年、売り上げ回復に苦戦しており、8四半期連続で減収が続いている。直近の四半期決算では売上高が26%減少し、経営陣は成長戦略の見直しを迫られている。

ナイキのエリオット・ヒルCEOは、コンバースの再建を全事業の改善につなげたい考えだ。同氏は内部文書で今回の人事について、「スポーツを軸に各ブランドに一段の独自性と多面性をもたらす」取り組みの一環だと説明した。

かつては安定した収益源だったコンバースだが、近年はナイキ全体の売上高に占める割合が低下している。昨年は4%弱と、ナイキがコンバースの売上高を開示し始めた2012年以来ほぼ維持していた5-7%を下回った。

原題:Nike to Replace Converse CEO in Bid to Reverse Sales Slump(抜粋)

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