NTTは9日、総額177億ドル(約2兆6000億円)相当のドル建ておよびユーロ建て社債を起債した。アジア企業として過去最大規模のグローバル債発行となる。

関係者によると、NTTの子会社NTTファイナンスは7本立てドル建て債総額112億5000万ドルの発行条件を決定。別の関係者によれば、同社は4本立てユーロ建て債55億ユーロ(約9400億円)の発行条件も決めた。いずれの関係者も公に発言する権限がないとして匿名を条件に語った。

この取引には1000億ドルを超える投資家からの注文が集まったという。調達資金はNTTデータグループの完全子会社化に向けた費用に充てられる予定だ。

マニュライフ・インベストメント・マネジメントの押田俊輔クレジット調査部長は日本の発行体について、もともと「銀行以外はドル調達がそこまで多いわけではない」と述べた上で、かなりのエクスポージャーを取る良い機会との考えを示した。

NTTが起債した外債の中で最も償還期間が長い10年債の利回りは、米国債を1.17ポイント上回る水準。当初の価格ガイダンスでは約1.55ポイントの上乗せとされていた。

ブルームバーグが1999年以降にまとめたデータによると、今回の起債はアジア企業として過去最大のグローバル債発行。これにより、ここ4週間の日本企業による起債総額は390億ドルを突破。記録的な発行ラッシュとなっている。

原題:NTT Sells $17.7 Billion of Foreign Bonds in Record Asian Deal(抜粋)

(5段落目を追加して更新します。更新前に1段落目の換算と3段落目の資金の使途を訂正済みです)

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