(ブルームバーグ):10日の債券相場は上昇に転じている。この日の20年債入札に対する過度な警戒感が和らぎ、20年債に先回りの買いが入っている。
三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、20年債入札について「発行額が8000億円に減額される一方、日本銀行の買い入れオペは据え置きで、30年債よりは需給的に懸念が薄いので無難からやや弱めの結果」を予想する。
財務省は10日、20年利付国債(193回債)の入札を提示した。発行予定額は前回から2000億円少ない8000億円程度、表面利率は2.5%と前回の2.4%から引き上げた。
T&Dアセットマネジメント債券運用部の浪岡宏チーフ・ストラテジスト兼ファンドマネジャーは、財務省による発行減額後で最初となった3日の30年債入札では結果発表直後に超長期債が買われたが、その後売られており、今回の20年債入札も安心はできないと話す。「参院選で与党の苦戦が伝えられる中、消費減税の話が出ており、超長期債利回りが低下していくイメージは持ちにくい」としている。

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