(ブルームバーグ):米アマゾン・ドット・コムの毎年恒例のセール「プライムデー」では、初日に当たる8日の売上高が前年の初日と比べて41%減少した。さまざまな製品カテゴリーで50のブランドを管理するモメンタム・コマースが分析した。
アマゾンは今年、プライムデーのセール期間を2日間から4日間に拡大した。ユーザーが無数のセール商品を選別する時間を確保するためという。
しかし、初日の結果は芳しくなく、残りのセール期間での成否がより重要な局面を迎えている。
モメンタム・コマースの創業者で最高経営責任者(CEO)のジョン・シェイ氏は、セール期間の延長によって消費者による「宝探し」が広がっていると指摘。カートに商品を入れてはいるものの、よりお得なセールが後から登場する可能性を見込んで購入を先延ばしにしているという。
また、短期集中セールだった過去のプライムデーでは、セールを逃すまいとする消費者心理が緊迫感を生んでいたと説明した。
シェイ氏によると、最終日の購入が増えれば、モメンタム・コマースを通じた4日間の売上高は前年の2日間に比べて9.1%増加する可能性がある。モメンタム・コマースは「クロックス」や「ビーツ」、「セラボディ」などのブランドを代理して販売を管理しており、アマゾン上の年間売上高は約70億ドルに上るため、プライムデーの動向を広範に把握できる立場にある。
DAデビッドソンのアナリスト、ギル・ルリア氏は、「プライムデーが2日間から4日間に延長されたことで、実際に購買活動が減っているのかははっきりしない」とし、「四半期決算である程度明らかになるだろうが、プライムデーの成果を正確に測るのは非常に難しい」と述べた。
モメンタム・コマースの分析について、アマゾンの広報担当者は当初、コメントを控えていたが、ブルームバーグの記事配信後に電子メールを送付し、「実際のデータにアクセスできない外部コンサルタントによる典型的なステートメントであり、これらの数字は極めて不正確だ」とコメントした。数字がどのように不正確なのかについては言及を避けた。
原題:Amazon Prime Day Sales Off 41% First Day, Brand Adviser Says (2)(抜粋)
--取材協力:Matt Day.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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