(ブルームバーグ):米20州の司法長官は1日、トランプ政権が移民取り締まりを目的に個人医療データを国土安全保障省と共有する措置の差し止めを求め、連邦地裁に提訴する。ブルームバーグ・ローが報じた。
カリフォルニア州のボンタ司法長官は同日の記者会見で、厚生省が先月、数百万人の個人医療記録を含むメディケイド(低所得者向け医療保険)データファイルを国土安全保障省に移管したと指摘した。
訴訟は、厚生省が医療情報を国土安全保障省傘下の移民・税関捜査局(ICE)と共有する措置に関するもので、同州北部地区連邦地裁に提起される。メディケイド関連法では個人情報の共有は公衆衛生の向上やメディケイド制度の健全性に資するごく限れた場合のみ認められ、州側は今回のデータ共有が同法に違反すると主張している。
ボンタ長官は記者団に対し、「トランプ大統領とノーム国土安全保障長官、ケネディ厚生長官は、反移民政策を推進する目的でメディケイドを武器として利用しようとしている」と語り、「彼らは、メディケイドおよび児童医療保険プログラム(CHIP)に加入する7840万人の個人医療データを、大規模な監視と移民取り締まりの連邦計画のために危険にさらしている」と批判した。
20州は、今後のデータ移管禁止に加え、移民取り締まり目的で違法に取得されたデータについて国土安全保障省の使用差し止めを裁判所に求めている。
原題:Trump Accused by 20 States of Sharing Medicaid Data With ICE (1)(抜粋)
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