トランプ一族と関連するビットコイン採掘企業ハット8は、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国にオフィスを設立する計画だ。暗号資産(仮想通貨)業界の拠点として成長しているドバイは、税制と規制面での寛容な姿勢で知られている。

ドバイ国際金融センター(DIFC)への届け出によると、米マイアミを拠点とするハット8は先週、拠点開設の登録を行った。同社は現在、ドバイでトレーディングと暗号資産の蓄積戦略に取り組むチームを編成していると、広報担当者が確認した。年末の報告書によれば、同社は米テキサス州とニューヨーク州、カナダのアルバータ州にビットコイン採掘拠点を保有する。

アッシャー・ゲヌート最高経営責任者(CEO)は電子メールで、ドバイ進出によって「ハット8の資本戦略の精度と効率が高まる」とコメントした。2024年末時点での従業員数は約220人。

ドバイは法人税が免除される区域など、比較的緩やかな課税措置や規制の執行によって、仮想通貨投資家や企業を誘致している。化石燃料以外への経済多角化を目指し、長年にわたり仮想通貨拠点としての地位確立に取り組んできた。

ハット8は、トランプ米大統領の息子であるドナルド・トランプ・ジュニア氏とエリック・トランプ氏が一部を所有する新会社、アメリカン・ビットコインに関与している。アメリカン・ビットコインは、ハット8のビットコイン採掘装置の大部分を取り込みつつあり、年内に他の上場企業との合併を通じた株式上場を計画している。ハット8は合併後の統合会社の80%を所有する見込み。

ハット8の新ドバイオフィスは、アメリカン・ビットコインとの関係には関与していないと、広報担当者は説明した。

原題:Bitcoin Miner Tied to Trump Sons Plans Dubai Crypto Trading Team(抜粋)

--取材協力:Ben Bartenstein.

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