米アルファベットは、クラウド部門の新たな最高財務責任者(CFO)を米オラクルから引き抜いた。業界内の競争が一段と激化する可能性がある。

リンクトインのプロフィルによると、コビ・バーネーサン氏は今月、グーグル・クラウドのCFOに就任。同氏は以前、オラクルで同様の役職に就いていたほか、それ以前には米マイクロソフトでクラウドファイナンス関連の職務を担っていた。

競争が激化するクラウド市場で、グーグルとオラクルは挑戦者の立場にある。調査会社シナジー・リサーチ・グループのリポートによれば、両社の市場シェアはそれぞれ3位と5位で、アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトに大きく後れを取っているものの、急成長している。

グーグル・クラウドは長年にわたり赤字が続いていたが、最近はアルファベットにとって明るい材料となっており、営業利益が数四半期連続でアナリスト予想を上回っている。

一方、オラクルもAI業務を重視する顧客をターゲットにすることで勢いを増している。同社は今年、米オープンAIに大規模なコンピューティング能力を提供する合弁事業「スターゲート」を発表した。

アルファベットは、バーネーサン氏がグーグル・クラウドの新CFOとして移籍したことについて声明を発表していないが、過去2週間以内に同職に就任したことは確認した。オラクルはコメント要請に応じていない。

原題:Google Nabs Oracle Cloud’s CFO to Lead Cloud Finance(抜粋)

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