アメリカの鉄鋼大手USスチールの買収が完了したことをめぐり、日本製鉄の橋本会長が経済産業大臣に「十分に満足のいく条件となった」などと報告しました。

日本製鉄 橋本英二 会長
「事業投資に必須の経営の自由度と採算性の確保、そういう観点から今回のアメリカ政府と私どもの合意は、私どもにとって十分に満足のいく条件となった。ただ本当の勝負はこれからだと思っているので、引き続きよろしくご指導をお願いしたい」

日本製鉄の橋本会長は武藤経産大臣と会談し、USスチールの買収が完了したことを報告したうえで、経産省によるこれまでの支援に謝意を示しました。

USスチールは経営上の重要事項に拒否権を持つ黄金株1株をアメリカ政府に発行することにしていて、橋本会長は「新生USスチールの経営を早速スタートさせる」として、近く40人の第一陣を送ることを明らかにしました。

武藤経済産業大臣
「心から喜びを申し上げさせていただきたい。頑張ってください」

一方、武藤大臣は買収の成立を歓迎し、「日米間の緊密なパートナーシップの強化に繋がるものと考えている」などと話しました。