(ブルームバーグ):ニューヨーク市のケネディ国際空港と周辺の交通拠点とを結ぶ高架鉄道「エアトレイン」の運賃が今夏、期間限定で半額となる。道路の渋滞緩和を目的にした措置で、当局は自動車ではなくエアトレインの利用を呼びかけている。
ニューヨーク・ニュージャージー港湾公社は17日、6月30日から今年のレーバーデーに当たる9月1日まで、エアトレインの運賃を従来の8.5ドルから4.25ドルに引き下げると発表した。
今夏に過去最多となる1830万人の利用が見込まれる中、190億ドル(約2兆7600億円)規模の空港改修工事に伴って生じている道路渋滞の緩和を目的としている。
同港湾公社のケビン・オトゥール会長は、空港への移動に際して自動車ではなく公共交通機関の利用を求めた上で、「エアトレインの割引運賃は、ケネディ国際空港への乗客の往来を可能な限り迅速かつ確実にするためにわれわれが行っている数多くの対策の一つだ」と語った。
空港当局は、自動車を利用する場合には出発3時間前の到着を推奨しているほか、駐車場についてもスペースに限りがあるとして事前予約を呼びかけている。また、ターミナルでウーバーやリフトなどの配車サービスを利用する場合、専用の乗車エリアで運転手と合流する必要がある。
空港再開発プロジェクトの幹部、ジェシカ・フォース氏は「この対応が不便に感じられるかもしれないが、離れた場所にある乗車エリアはターミナル前の渋滞を防ぎ、旅行者の時間短縮につながる」と説明している。
同港湾公社のリック・コットン事務局長によると、この再開発プロジェクトは国内最大規模で、現在は建設作業および道路工事のピークを迎えつつあるという。
計画では、第4・第8ターミナルの拡張と改修のほか、新たな第1ターミナルと第6ターミナルの建設、道路網の刷新が盛り込まれている。
原題:JFK AirTrain Cuts Fares 50% This Summer to Lure Riders Off Roads(抜粋)
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