(ブルームバーグ):楽天カードは12日、総額1100億円の社債の発行条件を決定した。発行規模は同社として過去最大。国債利回りの乱高下がいったん落ち着く中、短い年限や高い利回りが好感され、機関投資家を中心に人気を集めている。

楽天カードは機関投資家向けに1年債、3年債、5年債で計300億円、個人向けに1年債800億円を発行する。利率はそれぞれ1.68%、2.422%、3.214%となった。
楽天カード広報担当の森谷昇平氏はブルームバーグの取材に対し、ショッピング取扱高の拡大に伴い運転資金の需要も高まっていると説明。「資金調達手法の多様化を進めており、社債は重要な手段の一つ。今後も定期的に発行していく」と述べた。
楽天グループ傘下の同社が個人と機関投資家向け社債を同時に起債するのは初めて。6月に入り、トランプ米大統領の関税政策を巡る不透明感が強まった4月と比べると金融市場の環境は改善しており、6月に入り大型案件が相次いでいる。国内社債市場の起債総額は6月としては4年間で最高水準に達した。
事務主幹事のみずほ証券によると、機関投資家の需要は1年債で約5.1倍、3年債で約8.9倍、5年債で約6.6倍となり、発行額は当初計画から100億円増額した。個人向けでは、初日から販売枠がほぼ埋まる見通しとなった。
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