米司法省は9日、トランプ大統領の関税措置の大半を違法として差し止めを命じた米国際貿易裁判所の5月28日の判断を巡り、効力停止の延長を連邦高裁に要請した。トランプ政権はこの判断について、大統領の外交政策運営の能力を阻害するとしている。

連邦高裁は同月29日、政権の要請を受けて効力を一時的に停止する判断を下していた。政権は国際貿易裁判所の判断を不服として控訴しており、連邦高裁は控訴プロセスの期間中は効力を停止するか否かを決める。

政権側は効力停止の延長が認められない場合、連邦最高裁に上訴する可能性も示唆している。関税措置差し止めを認めれば、「米国のデリケートな通商交渉における交渉力を弱め、他国に米国を人質に取らせるような状況を助長し、壊滅的な経済的損害をもたらす」ことになると主張している。

国際貿易裁判所の3人の判事から成るパネルは先月、トランプ氏が一部の関税措置を正当化するために国際緊急経済権限法(IEEPA)を適用したのは違法だとする民主党主導の州や中小企業グループの主張を全員一致で支持した。

この判断の対象には貿易相手国・地域に一律的に賦課した10%の関税、中国およびカナダ、メキシコに対する合成麻薬フェンタニルに関連した関税などが含まれる。通商拡大法232条の権限に基づいて鉄鋼・アルミニウム、自動車に賦課された関税には判断の影響は及ばない。

一方、原告側の中小企業や民主党主導州は、国際貿易裁判所の判断を軽視するような政権高官の公的発言や、他の手段で関税を課すことが可能だとする発言を指摘し、効力停止の延長に反対してきた。

原題:US Asks Appeals Court to Let Trump Tariffs Remain for Longer (1)(抜粋)

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