米厚生省のケネディ長官は9日、政府のワクチン政策に助言する諮問委員会の委員17人全員を退任させる方針を明らかにした。重要な科学諮問機関の体制を一新する異例の措置となる。

ケネディ長官は「ワクチン科学に対する国民の信頼を回復するには、全面的な刷新が必要だ」と米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)への寄稿文で指摘した。

この委員会は米疾病対策センター(CDC)の「予防接種の実施に関する諮問委員会(ACIP)」として知られ、最新の科学データを精査し、勧告を行っている。CDCは通常、この勧告を実行に移す。ACIPの勧告は影響力があり、保険会社がワクチン接種の費用を負担するかどうかなどを左右する。

ケネディ長官は寄稿文の中で、委員の多くがワクチン製造企業を含む製薬会社から多額の資金提供を受けていたと指摘したが、具体的な証拠は示さなかった。

長官は「委員会は根深い利益相反の問題を抱えており、あらゆるワクチンに無条件で承認の印を押すだけの存在となっていた」との見方を示した。

CDCの報道官は、今回の件に関する質問については厚生省に問い合わせるよう促した。

カリフォルニア大学サンフランシスコ・ロースクールのドリット・レイス教授は「これで信頼が回復するというのは一見してばかげている」と批判。今回の人事刷新は法的には問題がないとの見方を示しつつも、「これはあからさまな政治的判断だ。信頼をさらに損なうだろう」と述べた。

かつては知名度の低かったACIPだが、ワクチンの安全性に対して繰り返し批判をしてきたケネディ氏の言動により、政治的な争点となっている。

原題:RFK Jr. Removes All Members of CDC Vaccine Advisory Panel (1)(抜粋)

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