6日の欧州債券市場は、ドイツ債が小幅に上昇した。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が5日、利下げ局面が終盤に近いと発言したものの、市場では、まだ完了していないとの見方も出たためだ。

ドイツ10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、2.57%で取引された。序盤の取引では一時5bp下落する場面もあった。一方、2年債利回りは1.88%と横ばいで、イールドカーブはフラット化した。

ECBの政策担当者らは、ラガルド総裁が示した「当面の金融緩和はほぼ完了した」との立場を支持している。5日に8回目の利下げを実施したECBの政策姿勢は、より受動的な様子見モードに移行しつつある。

それでも市場には、今年追加利下げを行うとの見方もあり、年末までの利下げ幅を24bpと見込んでいる。

英国債利回りは、米国債利回りと連動し上昇した。10年債利回りが3bp上昇し、4.65%となった。

米国の雇用統計が予想を上回ったことで、経済成長への懸念が和らぎ、欧州株は上昇し、主要株価指数は2週間超ぶりの高水準となった。

ストックス欧州600指数は0.3%高で取引を終え、4営業日連続で上昇した。指数は5月21日以来の高水準に達している。

個別銘柄では、アディダスが0.3%下落、プーマが0.6%下落した。米国市場上場のルルレモン・アスレティカが発表した5-7月(第2四半期)の売上高見通しが市場予想に届かなかったことを受け、スポーツ用品業界の競争激化や関税の影響に対する懸念が広がった。

6月6日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:German Yields Slip on Risk of More ECB Easing: End of Day Curves、European Stocks Gain for Fourth Day as US Jobs Ease Growth Woes(抜粋)

--取材協力:Michael Msika、Sagarika Jaisinghani、Julien Ponthus.

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