(ブルームバーグ):ヨガウエアメーカーのルルレモン・アスレティカが5日発表した5-7月(第2四半期)の売上高見通しは市場予想に届かなかった。競争激化と新たな関税が、同社の野心的な成長計画に打撃を与えているとの懸念が広がった。
ルルレモンの決算発表が市場の失望を招いたのは2四半期連続。5-7月期の売上高見通しは25億4000万-25億6000万ドル(約3650億-3680億円)と、アナリスト予想平均を下回った。同期の利益見通しも市場予想を大幅に下回り、同社は通期の1株利益見通しを引き下げた。
5日の米株式市場の時間外取引で株価は一時23%急落。年初から同日の通常取引終了までに既に約14%下落していた。
通期見通しの下方修正は、同社の猛烈な成長ペースに慣れた投資家を驚かせた。米州の既存店売上高が減少するなど、2-4月(第1四半期)決算も予想を下回る結果となり、失望感が強まった。
カルビン・マクドナルド最高経営責任者(CEO)は、2021年から26年までに売り上げを倍増させる目標を掲げているが、トランプ政権の関税政策によって達成は一段と困難になっている。また、アパレル業界の競争激化や数年に及ぶインフレ加速なども逆風となっている。25年度の増収率は5年連続で鈍化すると見込まれている。
同社は四半期決算報告書で、4月に発動された米国の関税が国内の事業コストを押し上げ、利益率の「大幅な低下」をもたらす可能性があると指摘。人気のレギンスを通常約100ドル以上で販売しているルルレモンは、一部商品の価格を引き上げる方針だ。
値上げは既に裁量的支出を抑制し始めている消費者をさらに遠ざける恐れがある。マクドナルド氏は決算説明会で「米国では消費者が現在、慎重な姿勢を維持している」と述べた。
原題:Lululemon Plunges With Growth Plans Threatened by Trump Tariffs(抜粋)
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