米投資運用大手ブラックロックのビットコイン現物投資型上場投資信託(ETF)、iシェアーズ・ビットコイン・トラストが、5月に過去最大の月間資金流入を記録した。ビットコインが記録的な高値を更新する中、資産の代替的な保全手段として注目が高まったためだ。

ブルームバーグがまとめたデータによると、同ETFの5月の純流入額は、63億5000万ドル(約9144億円)を超え、2024年1月の設定以来の最高額を記録した。運用資産総額は710億ドルを超え、世界的に市場が混乱する中、ビットコインに対する機関投資家の需要が高まっていることを示している。

暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォーム、コインパネルのキリル・クレトフ氏は「需要の急増は、経済不確実性とインフレ懸念の中、規制下にあるビットコインへの投資機会を求める機関投資家が主因のようだ」と指摘した。

 

5月初め、ビットコインは11万1980ドルの過去最高値を記録した。米国のステーブルコインに関する法整備の進展など、規制面での支援が後押しとなった。

投資家は、地政学的・経済的リスクの高まりに直面し、米国債など従来の安全資産からの分散を図る動きを強めている。暗号資産関連の投資商品への資金流入は、今後数カ月でさらに進む可能性がある。

原題:BlackRock’s Bitcoin ETF Draws Record Inflows During May’s Rally(抜粋)

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