シティグループのジェーン・フレーザー最高経営責任者(CEO)は29日、米政策の不確実性の影響が広がる状況でも、米景気見通しは欧州と比べなお堅調との認識を示した。

フレーザー氏はバーンスタイン主催の金融関連会議で、「欧州にいると、米国の状況が少し良く思えてくる」と発言した。

同氏はインタビューで、多くの欧州企業のCEOらは、欧州連合(EU)当局が資本市場統合構想を推し進め、域内の経済成長促進につなげるのは難しいとみていると指摘。ドイツには明るい兆しもあるが、「他の国は関税で大きな打撃を受ける恐れがある」と語った。

シティグループのジェーン・フレーザーCEO

米景気見通しについては、失業率を注視しており、個人消費は底堅さを示しているようだと述べた。

フレーザー氏はシティの事業にも言及し、バンキング分野の人材や株式プライムエクイティーズ業務、バックオフィスの効率化・技術への投資に重点を置きつつ、「極めてシンプルで美しく、地味な存在を目指している」と説明した。

一方、この日行われたFOXビジネスとのインタビューでは、トランプ政権の政策がより明確になり次第、投資銀行の市場が回復すると引き続き期待しているが、それは来年以降になりそうだと語った。

原題:Citi CEO Says US Economy Looks Stronger When Viewed From Europe(抜粋)

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