(ブルームバーグ):9月第3週(16-19日)の債券市場は、年内に日本銀行が利上げに踏み切る可能性が意識され、長期金利に上昇圧力が加わりそうだ。自民党総裁選に出馬が見込まれている有力候補の発言に振らされる場面も想定される。
市場参加者の見方
◎ニッセイアセットマネジメント戦略運用部の三浦英一郎専門部長
- 日銀は10月に利上げに踏み切ると予想している
- 10月1日公表の短観(企業短期経済観測調査)や同3日の植田和男総裁の講演などを経て、徐々に利上げに向けた機運が高まり、長期金利に上昇圧力が加わるだろう
- 足元では四半期末の債券需要なのか一定の買いも入っており、目先は狭い範囲でのもみ合いとみる
- 新発10年債利回り予想レンジは1.55-1.62%
◎アクサ・インベストメント・マネージャーズの木村龍太郎シニア債券ストラテジスト
- 自民党次期総裁として本命視されている小泉進次郎農相が出馬の意向を固めたとの報道を受けて、日銀の年内利上げ期待が復活しており、長期金利は1.6%を目指すだろう
- 小泉氏が出馬すれば、高市早苗前経済安全保障担当相が総裁になり財政拡張が行われる可能性が低下するので、超長期債には見直し買いが入っている
- ただ、生命保険会社は高市氏が首相になるリスクに備えて本腰を入れおらず、超長期金利の低下は限定的だろう
- 新発10年債利回り予想レンジは1.55-1.6%
国債入札
日銀買い入れ
予定なし
主な材料
- 17日:米連邦公開市場委員会(FOMC)が声明と四半期経済予測を公表、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が会見
- 19日:8月の全国消費者物価指数(CPI)
- 19日:日銀が金融政策決定会合の結果を発表、植田総裁が会見
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