29日の欧州債券市場は、同日発表された米国の1-3月期の国内総生産(GDP)改定値が予想を下回ったことを受けて米国債が上昇した動きと連動し、ドイツ国債をはじめ、その他の欧州債券も買われた。

ドイツ10年物利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.51%と、3週間ぶりの低水準となった。一時は4bp上昇して2.59%をつけた。

イタリアの10年債利回りは、2月以来初めて3.50%を下回った。

英国債は他の欧州債以上に堅調で、利回りはイールドカーブ全体で7-8bp低下し、28日の上昇分を帳消しにした。

欧州株式市場は、貿易に対する根強い懸念と、米国経済指標の不振を背景にやや下落して取引を終えた。

ストックス欧州600指数は、0.1%下落し取引を終えた。米国際貿易裁判所が、トランプ大統領の関税措置の大部分が違法と判断して差し止めを命じたことを受け、一時0.5%上昇する局面もあった。

公益事業株と生活用品関連株が最も下げた一方で、銀行株と不動産株は相対的に堅調だった。

5月29日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:European Stocks Dip on Concerns About US Economy, Tariff Outlook(抜粋)

--取材協力:Michael Msika、Jan-Patrick Barnert.

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